シードテックでは、4月に開催された「All Hands Meeting」にて、2024年度下期に活躍したメンバーが表彰されました。今回、下期のMVPを受賞した営業部の山本さんに、受賞の喜びや日々の業務で大切にしていること、今後の目標などお話を伺いました。
想定外のMVP受賞。その裏にあった、集中力とチームへの感謝

ー山本さん、この度はMVP受賞おめでとうございます!まずは、受賞者としてお名前が呼ばれた時のお気持ちから教えてください。
正直、自分の名前が呼ばれた時は「まさか!」という驚きが大きかったです。もちろん、受賞できた嬉しさはありましたが、驚きのほうが強かったですね。
上司の平井さんからお祝いコメントをもらう中で、日本を代表するような総合重工業メーカーから「ソダテク」案件を受注できたこと、常にお客様ファーストで考え、行動していることという2つの大きな受賞理由を伝えてもらい、やっと実感が持てました。
とはいえ、仕事と育児を両立している中、周囲のメンバーに多くのフォローやサポートをいただいている中での受賞だったので、私一人だけが受賞していいのだろうかという気持ちも正直ありました。
ーおっしゃっていただいた通り、仕事と育児の両立も大変だったと思います。そんな中でMVPを受賞できた要因はどのように考えていらっしゃいますか。
子どもにいつ何が起きるか分からないからこそ、仕事ができるタイミングにはめちゃくちゃ集中していた、という点が挙げられるかもしれません。また、自分で完結できる仕事を率先して引き受けるような意識と準備も大切にしていました。
もちろん、仕事は一人で完結できるものなんてほとんどありません。しかし、例えば、1日◯件の架電というように黙々と取り組める営業活動であれば、育児と両立している中でも、高い集中力でメリハリを持って臨めるんです。インサイドセールスという仕事内容が、私の状況に合っていたのかもしれませんね。
ーメンバーに対する感謝の気持ちもお話していらっしゃいましたね。
上場企業のグループ会社といっても、いわゆる”どベンチャー企業”なので、営業活動してナンボという雰囲気が充満しています。そんな中でも、「何か巻き取れる仕事があったら言ってください」と同僚からチャットをもらうこともありましたし、平井さんにも業務面だけでなく、日頃の声かけをはじめとしたコミュニケーション面でのサポートもいただきました。
子どもが体調を崩す時期が続いてしまい、急に帰宅しなければならないケースもあったのですが、チームの皆さんの支えが本当に大きかったです。
ー半期を振り返って、印象に残るエピソードなどはありますか。
インサイドセールスに取り組む中で、私自身でリストアップしてアプローチした企業の中から、同僚の佐藤さんが法人向けデジタル人材育成研修の受注に繋げてくれた案件が最も印象に残っています。
リストアップの時点から明確な意図を持って動いていましたし、佐藤さんに連携する際にも「なぜこの会社を選んでアプローチしたのか」をしっかりと伝えました。私自身、育児との両立の中でなかなかフィールドセールスまで動きづらいところがあり、役割を分担し、佐藤さんが形にしてくれたので、そういった背景も相まって特に印象深いですね。
キャリアの原点はセブ島に。コロナ禍を越えて築いた営業スタイル

ー MVP受賞の要因には、これまでのキャリアで培われた経験も大きく影響していると思いますが、シードテックの留学の卒業生でもいらっしゃるんですよね。
そうなんです。新卒で美容メーカーに3年間勤め営業を経験した後、3ヶ月間、フィリピン・セブ島での留学に向かいました。シードテックの留学はプログラミングと英語を学ぶ「デジタル留学」が中心ですが、私の場合は語学のみの留学でした。
現在の上長でもある平井さんが、高校時代の先輩でもあり、「知り合いがいるところで英語留学に行こう!」と決めたのがきっかけでした。学生時代にドイツへ1ヶ月ほど行った経験もあったので、「社会人になってから海外留学に行くのは、新しい経験が得られるはず」という期待が強かったです。
留学を通じて得られたのは「言葉が合っていようがいまいが、とりあえず話す」というマインドでした。細かいことは気にせず、主体的に、積極的に動いていく意識が染みつきました。また、スラム街などを目の当たりにしたことで、日本の良さを改めて気づくきっかけにもなりました。
人材業界の企業での法人営業としてのキャリアを1社挟むんですが、「海外で働きたい」という想いはずっと心に残っていて、シードテックへの転職に繋がりました。結果的には、転職のタイミングとコロナ禍と重なってしまい、フィリピンに渡航できず、日本での雇用に切り替えてもらいました。当初の想いはまだ叶っていないので、いずれチャンスがあればと思っています。
ー シードテックへの転職後、どういった業務を担ってきたんでしょうか。
先ほどもお伝えしたんですが、シードテックへの入社がコロナ禍と重なって、主軸だったデジタル留学事業が大きなダメージを受けている真っ最中でした。本当であれば、入念にオンボーディング期間で学び、営業パーソンとして…という流れだったと思いますが、会社として大変な状況でしたし、留学経験者としてシードテックのことを知っている側でもあったので、インプットしながら現場に参画していきました。
苦しい中でもタダでは転ばないのがシードテックで、セブ島に開発チームを組成し、オフショア開発事業を前進させていったり、デジタル留学でのコンテンツをオンラインで学べるように「ソダテク」をサービス開発していったりと、何とか売上を立てていこうと一致団結していました。
私自身も、オフショア開発の営業に始まり、神戸でIT人材未経験者をエンジニアに育て、案件参画まで導く「Seed Tech Camp」の営業を行い、そして、「ソダテク」の立ち上げから営業に携わりました。
こういうタイミングがなければ、なかなか自分のキャリアを振り返らないので、取材って本当にいい機会ですね。
ー山本さんの入社タイミングから察すると、「サービスを作りながら売ってくる」経験を積み始めたのは、コロナ禍での営業ですよね。
今でこそ普通になりましたが、あの当時、本当に営業活動が大変で、どの会社もオンラインでの営業をどう進めていくか試行錯誤していたと思います。先方の担当者がオフィスにいないから電話が繋がりませんし、どうすればオンラインでの接点を作れるのか、そもそも営業活動自体できるのかとずっと悩んでいました。オンラインの営業セミナーにもたくさん参加しました。
出社回帰もあり、コロナ禍以前の営業スタイルが望まれる会社もあるので、ハイブリッドワークならぬ、ハイブリッド営業みたいになっていますね。
ー取材する側の興味なのですが、山本さんが担当されているインサイドセールス、特に荷電などは精神的にタフな側面もあるかと思いますが、どのように乗り越えていますか?
以前の職場でも1日に100件架電するといった経験があり、凹むことも多かったですが、その過程の中で、心を無にする術を身につけました(笑)。怒鳴られたり、ガチャ切りされたりすることもありますが、「無」の自分をインストールして対応しています。「インストールできたから対応できている」という言い方のほうが適切かもしれませんが、「慣れ」の部分は大きいと思います。
「早いレスが信頼をつくる」 私を動かすシンプルなルール

ー山本さんが日々の仕事において大切にしているスタンスや、意識していることはどんなことでしょうか?
私自身が特に意識しているのは、社内外問わず「レスポンスを早くする」ことです。仕事が早いビジネスパーソンの特徴でもあると思っていますし、これは誰にでもできることですが、徹底するだけで相手からの信頼を得られると実感しています。
また、何よりも「お客様ありき」の仕事だということを常に心に留めています。お客様が本当に悩んでいる課題は何か、表面的なものではなく、その奥に潜む潜在的な課題をコミュニケーションを通じて深く掘り下げていくことを大切にしています。時には同業他社の事例なども交えながら、多角的に解決策を探るよう努めています。
今回のMVPで、常にお客様ファーストで考え、行動していることが評価されたことは本当に嬉しかったです。
ー直近で山本さんご自身が成長や変化、進化を実感していることはありますか?
ITに関する知識が入社当初は皆無だったので、その部分は「1cmくらいは成長しているかな」という感覚です(笑)。最初は会話についていくのに必死でしたし、アポイントで出てくる横文字もチンプンカンプンでした。「ソダテク」から提供されている教材などでインプットを重ねることで、少しずつですが理解を深められています。
現在は「ソダテク」をはじめとして、業務に必要なインプットを獲得できる教育ツールがたくさんあるので、私が入社した頃よりは知識を吸収できる環境が整っていますし、自分で時間を見つけて、インプット機会を作り出していけると、それが成果に繋がるのかなと感じています。
ー一方で、ご自身の課題だと認識していることはありますか?
「お客様ありき」の逆と言いますか、お客様から言われたことを引き受ける・引き受けないという押し引きの部分ですね。営業活動における駆け引きにも近いかもしれません。
上司の平井さんとの評価面談でもフィードバックいただいたのですが、例えば、お客様の要望全てを引き受けてしまうと、金額面や会社として動かせない条件などを飲んでしまうことになります。シードテックにとって不利になってしまうところは譲らず、互いにとって良い落とし所を見極める判断力がもう少し身につけられればと思っています。
ーでは最後に、今後の目標を教えてください。
まずは、オフショア開発の営業を一人で完結できるようになることですね。商談中のコミュニケーションから行う大まかな要件定義やエンジニアのスキル判断、開発期間や工数の見積もりなど、エンジニア経験がない私だからこそ、今でも躓いてしまう箇所がいくつかあるんです。その都度、様々な方に営業同席をお願いしたり、アポイントを迎えるまでに相談したりと、協力を仰がないといけないことが多いので、ここを自力でこなせるようになりたいです。
今後は、既存案件のアップセルにも積極的に挑戦していく予定なので、オフショア開発の営業力は私にとって必要な引き出しのひとつになります。さらに知識を深めて、実行に移せればと思いますし、子どもの面倒を見ながら、オフショア開発の案件が受注できれば最高ですね。
ーありがとうございました!
インタビューを通じて、MVP受賞に至るまでのこれまでのキャリアと、仕事と育児を両立しながら活躍するリアルな姿を感じていただけたのではないでしょうか。
シードテックでは、メンバーの声を聞きながら、多様な背景を持つ方々にとって働きやすい環境を整え、事業を加速させています。山本さんのように、自身の可能性を広げたいと感じた方は、ぜひシードテックの採用ページをご覧ください。